RetroArch + Pegasus Frontendで複数機種 + Steam のゲームを一元管理する方法

Pegasus Frontend ゲーム

この記事の目的

Windows環境で、RetroArchとPegasus Frontendを導入して、様々な機種のゲーム + Steamのゲームを一括でグラフィカルに管理可能にする。

室井
Android向けの記事はあるけど、Windows向けのPegasus Frontendの使い方が載っている日本語のサイトが見当たらなかったので書きました。

導入に至った背景

SFCのアクトレイザーをプレイしたくなったが、実機が手元にないのでどうにかすることにした。

レトロフリークの購入を検討したが、25,980円と結構高い。
吸い出し機を買ってPCで遊んだほうが遥かに安上がりである。

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だが、レトロフリークの機種に関係なく一元管理できる点は魅力的で、これはPCエミュにはない利点と言える…と思ったら、最近のエミュレータ事情はどうやら異なるようだ。

複数のエミュレータを呼び出すRetroArchというツールを使えば、SFCはsnes9xを、GBの場合はgambatteをといったように同じ場所から異なるエミュレータを裏で動かしてゲームを起動することが可能。

ゲームごとにどのエミュレータを使うか設定することもできるようで、これは完全にレトロフリークの上位互換と言っても過言ではないのではないだろうか。

室井
PCの知識がそこそこ要求されるので、手軽に遊びたい人はレトロフリークの購入も悪くないとは思います。

RetroArch(Steam版)の環境構築

インストール

Windows環境でRetroArchを導入する方法は、インストーラを使って導入、Steam経由で導入の2パターンがある。

Steamを通さないほうが細かいカスタマイズがしやすいが、Steam版はオンライン対戦が簡単にできるメリットがあるので、今回はSteam版を前提に話を進める。

初期設定

Steam経由でインストールすると最初から日本語化されているので、細かい説明は省くが、下記2つの項目は設定しておくと良いだろう。

OK/キャンセルボタン入れ替え

デフォルトはBボタンが決定、Aボタンがキャンセルなので、日本人には非常に馴染みづらい。
メニューコントロールから入れ替えできる。

メニュー切り替えのコンボボタン

ゲーム中にRetroArchのメニューを呼び出すためのボタン設定。デフォルトはなしになっているので、L3 + R3 などを設定しておこう。

僕はSFCコントローラーを使っているので、L3、R3どころかL2、R2もない。そういったコントローラーでも問題ないように、スタート + セレクトや長押しなども設定できる。

RetroArch_menu

ROMの配置

吸い出したROMをRetroArchのdownloadsフォルダに配置する。
Steamのインストール場所がデフォルトなら、下記のパスとなる。

C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\RetroArch\downloads

室井
フォルダ名が「ダウンロード」なのは如何なものかと思いますけどね…
みゅう
エミュレータは自分で吸い出したゲームを動かす前提のはずなんだよなぁ???

ROMを配置したら、RetroArchからROMとコアを選択して起動できる。DBZ

Pegasus Frontendの連携

RetroArchのUIはかなり使いやすいが、所持しているゲームの表示はかなりシンプルである。

rom list

実際に遊ぶのになんの問題もないが、Pegasus Frontendを導入することで華やかなゲーム選択画面を実現することができる。

室井

Pegasus Frontendとはゲームごとに起動方法を設定して一覧表示できるランチャーのようなものです。

コーデック追加

Pegasus Frontendを起動すると数秒後に落ちることがあるが、動画を再生するためのコーデックをインストールすると改善する可能性が高い。

Pegasus FrontendはSteamのゲームも自動で取り込んで表示するが、その際に動画も取得してきて再生するため、動画が再生できない環境だと落ちる。

steam game

ダウンロードページのSYSTEM REQUIREMENTSに従って、K-Liteをインストールすれば解決する。

室井
Steam版のRetroArchを使っているということはSteamユーザなので、必然的に動画も取得しているはず。

metadata.pegasus.txtの作成

Pegasus Frontendに表示するromと、何を使って起動するかを記述したmetadata.pegasus.txtを作成して、romと同じ場所に配置する。

Windows環境でRetroArchを起動するためのメタデータファイルの書き方は下記に記載されている。
https://pegasus-frontend.org/docs/user-guide/platform-windows/#launching-emulators

要約すると、

collection:設定ごとの名前
extensions:対象ファイルの拡張子
launch:RetroArchのパスとコアのパス

を設定すれば、起動できる。

Pegasus Frontendからromを選択すると、内部的には下記の順番で読み込まれるが、
Pegasus Frontend → RetroArch → Core(エミュレータ) → ゲーム画面

画面上では一気にゲーム画面に遷移する。
Pegasus Frontend → ゲーム画面

今回は全て同じコアで起動するので設定も最低限だが、特定のゲームのみ別のコアで起動するといった細かい調整も可能。

細かい設定方法は下記に記載されている。
https://pegasus-frontend.org/docs/user-guide/meta-files/#metadata-files

僕の環境でスーパーファミコンのゲームを起動するための設定をサンプルとして記載する。
「Program Files (x86)」には空白が含まれるので、引用符(”)で囲っている。

Steamのインストール場所をデフォルトにしている人は、引用符を忘れると起動できないので注意が必要。

collection: Super Nintendo Entertainment System
extensions: sfc
launch: "C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\RetroArch\retroarch.exe" -L "C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\RetroArch\cores\bsnes_libretro.dll" {file.path}

テーマの追加

Pegasus Theme Galleryからテーマをインストールできる。

Wii風のテーマが個人的には懐かしくて好きだが、実用性も考慮するとgameOSが無難。
テーマの切り替えは簡単にできるので、興味のあるものを何個か入れてみると良い。

ダウンロードしたら解凍して、
C:\Users\[username]\AppData\Local\pegasus-frontend\themes\
に配置する。(themesフォルダは自分で作成する)

gameOSを設定した場合、以下の画像のようになる。
Steamのゲームはサムネイルが表示されるが、それ以外は文字だけでなんとも寂しい。

game OS

サムネイルのダウンロード・設定

SFC

ゲームのサムネイルは、Skraperを使って取得できる。

こちらの記事が非常に参考になったので紹介しておく。
Androidを前提に書かれた記事だが、Skraperの使い方とサムネイルの設定方法はWindowsでも全く同じ手順だ。

12/5 追記
Skraperでサムネイルを取得するだけで、RetroArchは自動で読み込みに行くようです。

フロントエンド「Pegasus Frontend」の使い方を徹底解説。おすすめテーマ6選はこれだ!

海外版の画像も結構混ざっているが、手動で差し替えも面倒なのでそこは気にしないことにする。

室井
僕の考えた最強のゲーム機が完成した。